ネット回線の乗り換えと移転
引越し時のインターネット回線の手続きは「移転」と「乗り換え」の2択です。更新月や違約金、新規キャンペーンの有無によって有利な選択が変わります。判断基準と手続きの流れを整理します。
判断フローチャート
| 状況 | おすすめの選択 |
|---|---|
| 契約更新月にあたる | 乗り換え(違約金なしで新規キャンペーン活用) |
| 更新月ではなく違約金が高額(2万円以上) | 移転(違約金を避ける) |
| 引越し先が現回線のサービス対象外エリア | 乗り換え一択(移転不可) |
| 集合住宅で対応回線が限定 | 管理会社に確認後、対応回線へ乗り換えまたは移転 |
| スマホとのセット割を活かしたい | スマホキャリアとセット割のある回線へ乗り換え |
回線の手続きはいつから始めるべきか
ネット回線は、引越し手続きの中でも早めに動くべき項目です。開通工事には時間がかかり、繁忙期は予約が取りにくくなるためです。
目安として、引越しが決まったら1ヶ月前までに移転または乗り換えの申込みを済ませます。3〜4月の繁忙期は工事枠が埋まりやすく、開通まで1ヶ月半かかることもあるため、可能なら1ヶ月半前に動くと安全です。集合住宅では、建物で使える回線を管理会社に確認する時間も必要になります。引越し直前に申し込むと、入居後しばらくネットが使えず、つなぎの費用もかさむため、住所が確定したタイミングで着手してください。
移転の手続き
| 申込期限 | 引越しの2〜4週間前(繁忙期は1ヶ月以上前) |
|---|---|
| 申込先 | 契約中のプロバイダーのWebサイトまたは電話 |
| 工事費 | 移転工事費が発生する場合あり。キャンペーンで無料の期間あり |
| 旧居・新居の工事 | 撤去工事 + 開通工事(マンションタイプは無派遣工事の場合あり) |
| 契約期間・違約金 | 通常は継続扱いのため違約金なし |
乗り換えの手続き
| 手続き順序 | 新サービス申込 → 開通後に旧サービス解約(逆にするとネット断絶期間が発生) |
|---|---|
| メリット | キャッシュバック、工事費実質無料、初月無料等のキャンペーンを利用可能 |
| デメリット | 旧契約の違約金、工事費残債の一括精算が発生する場合あり |
| 乗り換え先の選び方 | スマホキャリアとのセット割、実質月額、キャンペーン条件(適用期間・上限)を比較 |
複数の事業者が旧回線の違約金を補填するキャンペーンを展開しています(上限2〜4万円程度)。高額な違約金があっても乗り換えのほうが得になるケースがあるため、補填の有無と上限金額を必ず確認してください。
スマホとのセット割で実質料金を下げる
乗り換え先を選ぶときに効くのが、スマートフォンとのセット割です。同じ通信グループの光回線に合わせると、スマホ1回線あたり月数百〜1,100円が割り引かれ、家族の回線数が多いほど効果が大きくなります。
代表的な組み合わせは、ドコモのスマホなら「ドコモ光」、au・UQモバイルなら「auひかり」やコミュファ光などの対象回線、ソフトバンク・ワイモバイルなら「ソフトバンク光」です。楽天モバイルのようにセット割がないキャリアもあるため、契約中のスマホがどの光回線とセット割になるかを先に確認してから乗り換え先を絞ると、月額を無理なく下げられます。セット割は自動では適用されず申込みが必要な点にも注意してください。
回線タイプ別の特徴
| 種類 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 光回線(戸建て) | 建物に光ファイバーを直接引き込み。最大1〜10Gbps | 高速・安定重視、動画・ゲーム利用者 |
| 光回線(マンション) | 建物の共用部まで光、各戸まではVDSL/LAN/光配線 | 集合住宅住まい。建物の配線方式で速度差あり |
| ホームルーター | コンセントに挿すだけ、工事不要 | 工事ができない・開通まで待てない人 |
| モバイルWi-Fi | 持ち運び可能、月間データ容量制限あり | 出張・外出先でも使いたい人、短期利用 |
戸建て・マンション別の回線の選び方
引越し先の建物タイプによって、選べる回線と速度が変わります。戸建てとマンションで確認するポイントが異なります。
戸建てに引越す場合は、建物まで光ファイバーを直接引き込めるため、速度重視のプランを選びやすいのが特徴です。動画配信やオンラインゲームを重視するなら、最大速度に加えて実効速度の評判も確認します。マンションなど集合住宅では、建物に導入済みの配線方式(光配線・VDSL・LAN方式)によって使えるサービスと速度が決まります。VDSL方式は最大100Mbps程度に制限されるため、高速回線を希望しても建物側が対応していないと契約できません。申込み前に管理会社へ導入済みの回線と配線方式を確認するのが、入居後の後悔を防ぐ近道です。
ネットが使えない「空白期間」を作らない段取り
乗り換えで失敗しやすいのが、旧回線を先に解約してしまい、新回線の開通まで数週間ネットが使えなくなるケースです。開通工事には申込みから2〜4週間、繁忙期は1ヶ月以上かかります。
空白を作らないためには、新回線を先に申し込み、開通日が確定してから旧回線を解約します。引越しの1ヶ月前には新回線の申込みを済ませ、開通工事日を引越し日の直後に設定しておくと安心です。どうしても工事が間に合わないときは、後述の一時しのぎ手段でつなぎます。旧回線の解約は、新居での開通を確認してから連絡すると確実です。
開通まで間に合わない場合の一時しのぎ
- スマートフォンのテザリング(データ容量とバッテリー消費に注意)
- ポケットWi-Fiの短期レンタル(日割り契約・即日発送)
- クラウドSIMタイプの月契約(1ヶ月から契約可能)
- カフェ・コワーキングスペースの一時利用
旧居の撤去工事は必要か
引越しで回線を解約するとき、旧居の光ファイバー設備を撤去する工事を求められる場合があります。撤去が必要かどうかは、契約内容と建物の状況で変わります。
賃貸物件では、退去時の原状回復として撤去を求められることがあるため、賃貸借契約書や管理会社の方針を確認してください。撤去工事費が発生する場合と、無派遣で完了する場合があります。持ち家では撤去せず設備を残せることが多く、次に住む人がそのまま使えるケースもあります。撤去の要否は解約の連絡時に回線事業者へ確認し、費用が発生するなら見積もりを取っておくと想定外の請求を防げます。
解約・乗り換えで見落としがちな精算と返却
乗り換えのときは、月額料金の比較だけでなく、解約に伴う費用と手続きも確認します。見落とすと後から請求や不便が発生します。
- 工事費の残債 — 分割払いの途中で解約すると残額を一括請求される
- レンタル機器の返却 — ONUやルーターを返さないと機器代を請求される。返却キットの有無を確認する
- プロバイダのメールアドレス — 解約でメールアドレスが使えなくなる。各種サービスの登録先を先に変更する
- ひかり電話の番号 — 事業者をまたぐと番号を引き継げない場合がある
これらは解約前に確認すれば避けられます。特にメールアドレスは、銀行やショッピングサイトの登録に使っている場合、解約前の変更を忘れると連絡が届かなくなります。
引越し時の電気・ガス・水道 開通受付
引越し先の電気・ガス・水道の開通手続きをまとめてご相談いただけます。担当者より折り返しお電話にてご連絡いたします。
本フォームの対象範囲は、新居の電気・ガス・水道・インターネット等のライフライン開通取次のみです。旧居の停止・解約手続きは現在ご契約中の各事業者へ直接ご連絡ください。補助金の申請代行・申請相談は承っておりません。
- 1 ご相談内容
- 2 引越し情報
- 3 ご連絡先
よくある質問
移転と乗り換え、どちらが得?
契約更新月であれば乗り換え(新規キャンペーン活用)が有利。更新月以外で違約金が高額な場合は移転が無難です。月額差額と違約金・工事費の合計で比較してください。
工事日数はどのくらい?
申込から開通まで2〜4週間が目安。3〜4月の繁忙期は1ヶ月〜1ヶ月半かかる場合もあります。早めの申込を推奨します。
工事費残債はどうなる?
分割払い中に解約すると残債を一括請求されます。新規キャンペーンの工事費実質無料は月々割引のため、解約時に未割引分が残ります。
集合住宅で希望の回線が使えないときは?
建物の配線方式(光配線方式・VDSL・LAN方式)により使えるサービスが制限されます。管理会社に利用可能な回線を確認してから申込むのが確実です。
引越し中のネット利用はどうカバーする?
工事完了まで2〜4週間(繁忙期は1ヶ月以上)かかるため、その間はモバイルWi-Fiレンタル(月額3,000〜5,000円)かスマホテザリングで対応します。Y!モバイル・楽天モバイル等の無制限プランは引越し直後の代替として有効です。短期だけ必要なら大手キャリアショップでの即日レンタルも選択肢になります。
引越しを機に格安SIM・楽天モバイルだけにする選択肢は?
単身世帯や在宅時間が短い人は、固定回線を解約してスマホ無制限プラン1本にする選択肢があります。月額3,000〜4,000円程度に圧縮できる一方、動画配信・オンラインゲームでは速度・安定性が劣ります。在宅勤務やライブ配信など重要な用途がある場合は固定回線を残すのが無難です。